音威子府そばを関東で
食べられるお店3選
各店舗の詳細や
違いを紹介

グルメ

かつて日本一の駅そばと言われた『音威子府そば』。北海道のJR宗谷本線・音威子府駅構内にあった「常盤軒」で親しまれていましたが、店主の他界による閉店や、麺を製造していた「畠山製麺」の廃業が重なり、一時期は「幻の蕎麦」と呼ばれるようになりました。

その後、音威子府そばを復活させるため、音威子府村ゆかりの飲食店や関係者の手によって開発が進められ、音威子府産の蕎麦粉を使用した「新・音威子府そば」が誕生しました。現在では現地の音威子府村はもちろんのこと、関東でも日本一の駅そばと言われた音威子府そばを味わうことができます。

関東では現在、『音威子府TOKYO』、『音威子府食堂』、『手打ち蕎麦こだち』で音威子府そばを食べることができます。

今回はそんな幻の蕎麦と言われた音威子府そばを関東で食べられるお店を、筆者が実際に訪れた感想と一緒にご紹介します。

この記事で分かること
  • 音威子府そばを関東で食べられるお店はどこか
  • 各店舗の雰囲気、アクセスなどの詳細
  • 各店舗ごとの特徴と違い

音威子府そばを関東で食べられるお店3選

音威子府TOKYO

音威子府TOKYOのアクセス

店名音威子府TOKYO
住所〒160-0006 東京都新宿区舟町3−6 今塚ビル 1F
電話番号03-6457-7590
アクセス東京メトロ丸ノ内線
『四谷三丁目駅』A4出口から徒歩2分

都営新宿線
『曙橋駅』A1出口から徒歩6分

JR中央線
『四ツ谷駅』四ツ谷口から徒歩10分
営業時間【水・木】
17:00 – 23:00

【金・土・日】
11:30 – 14:30
17:00 – 23:00
定休日月・火・祝日

※上記営業時間などは変更になっている場合があります。

音威子府TOKYOの特徴と他のお店との違い

東京都の四ツ谷にある『音威子府TOKYO』は、都心にいながら音威子府そばを食べられるお店です。東京23区内に位置し、最寄り駅から徒歩圏内というアクセスの良さもあり、関東で最も気軽に訪れやすい音威子府そばの専門店として親しまれています。

同店の大きな特徴は、蕎麦の実を殻ごと挽いた真っ黒な「音威子府そば」だけでなく、蕎麦の実の中心部のみを使用した真っ白な「信州更科そば」の両方を取り揃えている点です。名物の「2種盛り」では、それぞれのそばを食べ比べながら、味や風味の違いを楽しむことができます。

また、お蕎麦単体での利用はもちろんのこと、天ぷらや鴨ねぎ焼きなどのサイドメニューも充実しています。単品以外にコースも用意されており、本格的な蕎麦処として利用できる点も他店にはない魅力です。

音威子府TOKYOの店内・雰囲気

店内はカウンター席とテーブル席が数席ずつ用意された、こぢんまりとした空間になっています。座席数が限られているため、訪問する際はあらかじめ予約をしておくのが確実です。

一歩足を踏み入れると、どこか祖父母の家を思い出すような、温もりある和風家屋の心地よい香りが漂っています。木目を基調とした落ち着いたインテリアと相まって、初めて訪れた場所でありながら、どこか懐かしくホッと心が和むような雰囲気に包まれています。

また、有名人のサインもいくつか飾ってありました。

静かで居心地の良い空間が広がっており、都会の喧騒を忘れてゆっくりと名物の音威子府そばを味わうことができます。

音威子府TOKYOで食べたそばの感想

音威子府TOKYOで注文した蕎麦

音威子府そばの代名詞ともいえる黒い太麺は、しっかりと強いコシがあり、噛むたびに豊かなそばの風味が口いっぱいに広がります。

つゆは濃いめの味わいに仕上がっており、インパクトのある太麺に負けない深みとコクがあります。この力強いつゆが黒い麺にしっかりと絡み合い、互いの魅力を引き立て合う見事なバランスを堪能できます。

実はこれまで過去2回ほど訪問しており、初回は冷たいお蕎麦、2回目は温かいお蕎麦をそれぞれいただきました。冷たいお蕎麦では麺の力強い喉越しとシャープなつゆの旨味が際立ち、温かいお蕎麦では出汁の香りがふわりと立ち上り、麺の豊かな風味がより一層引き立つ印象を受けました。どちらの仕上がりも甲乙つけがたい美味しさで、季節やその日の気分に合わせて楽しめるのも魅力です。

音威子府食堂

音威子府食堂のアクセス

店名音威子府食堂
住所〒297-0022 千葉県茂原市町保4−7
電話番号090-9675-8006
アクセスJR外房線
『茂原駅』から徒歩5分
営業時間11:00 – 14:30
17:00 – 21:00
※しばらくの間は夜の営業はお休みとのことです。
定休日月曜日

※上記営業時間などは変更になっている場合があります。

音威子府食堂の特徴と他のお店との違い

音威子府食堂は、千葉県の茂原駅にあるお店です。音威子府村出身の店主が立ち上げた「新‼音威子府そば」の拠点でもあり、北海道音威子府産のそば粉を仕入れて真空ミキサーで製麺した熟成麺を提供・製造しています。

そのため、廃業した畠山製麺の伝統を継承するため研究開発された、黒く香り高い蕎麦を楽しめます。

約12席のこぢんまりとした店舗で、予約不可のため日常の食事利用に向いています。

音威子府食堂の店内・雰囲気

また、店内には音威子府駅をはじめとした北海道の写真や、北海道を走る特急列車のサボ(行先表示板)を模したインテリアなどが飾られていました。かつての音威子府駅や北海道の鉄道へのリスペクトが感じられ、鉄道ファンや旅好きにとってもどこかワクワクする空間が広がっています。

音威子府食堂で食べたそばの感想

ひとくち口に運ぶと、麺はもちもちとした強い噛みごたえがあり、噛みしめるほどに蕎麦本来の深い味わいが口いっぱいに広がります。また、思い切り麺をすすると、豊かな蕎麦の香りが鼻を抜けていくのを実感できました。

めんつゆは出汁と醤油の効いた濃いめの仕上がりで、力強い味わいの黒い麺とは相性抜群です。

薬味としてわさび、ねぎ、天かすが添えられており、途中で天かすを加えたり薬味を効かせたりすることで、最後まで飽きずに味の変化を楽しめます。

食べているうちにつゆが薄まった際に追加できるよう、温かい追い用のめんつゆが別添えされて提供されます。最後まで美味しく味わってほしいというお店の細やかなこだわりが感じられる一杯でした。

手打ち蕎麦こだち

手打ち蕎麦こだちのアクセス

店名こだち
住所〒338-0007 埼玉県さいたま市中央区円阿弥1丁目3−3
電話番号–
アクセスJR埼京線
『与野本町駅』から徒歩27分

西部バス・国際興業バス
『浅間神社』から徒歩3分
営業時間【月~水・金~日】
11:00 – 15:00
(ラストオーダー14:30)
定休日木曜日

※上記営業時間などは変更になっている場合があります。

手打ち蕎麦こだちの特徴と他のお店との違い

手打ち蕎麦こだちは、埼玉県さいたま市にある手打ち蕎麦専門店です。音威子府TOKYOや音威子府食堂と異なり、駅から遠いため、バスでのアクセスをおすすめします。

最大のポイントは、音威子府TOKYOや音威子府食堂とは異なり、「黒い音威子府そば」を提供するお店ではないという点です。そばには音威子府村の玄蕎麦「キタワセ」を仕入れ、店内で打ち上げた風味豊かな手打ち蕎麦を提供しています。

せいろ・かけ・冷やかけから選べる蕎麦に、鴨ロース丼・かき揚げ丼・とろろ・つくねなど全7種類から選べる「ミニご飯」が付いたランチセットが評判です。

手打ち蕎麦こだちの店内・雰囲気

店内も外観と同様にカフェのような空間が広がっており、一見するとコーヒーが出てきそうな、一般的な蕎麦屋のイメージとは一味違う雰囲気でした。BGMもカフェのような落ち着いた音楽が静かに流れていました。

照明にはフィラメントが見える電球がいくつも吊り下げられているほか、大きな窓から自然光も取り込まれており、店内は明るかったです。

座席はすべてテーブル席となっており、4人掛けが3卓、2人掛けが3卓の計18席が配置されています。駅から少し距離のある住宅街の中に位置しているためか、お昼時である12時頃の訪問でも店内は非常に静かで、落ち着いた環境で食事を楽しむことができました。

以前訪問した「音威子府TOKYO」や「音威子府食堂」のように北海道にまつわるポスターや装飾品が飾られているわけではなく、あくまで上質な手打ち蕎麦を味わうモダンな空間になっています。

また、地下や奥まった場所ではありませんが、店内は少し携帯電話の電波が入りにくいため、訪問の際はあらかじめ注意してください。

手打ち蕎麦こだちで食べたそばの感想

今回はかつて音威子府駅の常盤軒でも提供されていた温かいかけそばを注文しました。

音威子府そば特有の色の濃い麺でしたが、音威子府そば特有の太麺ではなく、細い麺でした。よく見ると麺の太さには若干のばらつきがあり、店名の通り手打ちで蕎麦を作っていることがうかがえました。

実際に食べてみると細麺で食べやすいのが印象的でした。めしや満福イケレでは麺が太く、コシがあり、噛みごたえがありましたが、それとは対照的で意外性がありました。

つゆは少し薄めの味つけでした。三つ葉が上にのっており、それが味のアクセントになっています。卓上には七味唐辛子があるので、味を変えたくなったら入れてみてもいいかもしれません。

音威子府そばとは

音威子府そばは、北海道で最も人口が少ない自治体である音威子府村で誕生した、90年以上の歴史がある蕎麦です。最大の特徴は、他の蕎麦よりも黒い麺と、芳醇な蕎麦の香りや強いコシにあります。

かつてはJR宗谷本線・音威子府駅の構内にあった蕎麦店『常盤軒』などで提供され、「日本一美味い駅そば」として親しまれ、全国の鉄道ファンや蕎麦好きから人気を集めていました。

音威子府そばの特徴

音威子府そばは、蕎麦の実を甘皮や外殻(籾)がついたまま丸ごと挽き込む「挽きぐるみ」と呼ばれる製法で作られています。

その黒い麺と、もちもちとした食感、しっかりとした強いコシが大きな魅力です。

音威子府そばの歴史

音威子府そばは、昭和初期から90年以上にわたり、地元・音威子府村の「畠山製麺」が麺を製造してきました。しかし、2022年に製造元である畠山製麺が後継者不足や設備の老朽化などを理由に廃業し、長年親しまれた音威子府そばは一度途絶えることとなりました。

このニュースは全国の蕎麦ファンに大きな衝撃を与え、「あの味を絶やしてはならない」と惜しむ声が広がりました。

その後、音威子府村出身の店主をはじめとする有志の方々が研究・開発し、音威子府産の蕎麦粉を用いて伝統の製法や風味を再構築した「新・音威子府そば」が誕生しました。一度は幻となりかけた伝統の黒いお蕎麦は、味と情熱を継承した新たな形で見事に復活を果たし、現在も関東をはじめとする各地で愛され続けています。

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